🛠️ 【繋がらないを解決！】mDNS/Bonjourが機能しない時の原因と対処法

先日、ネットワーク機器が自動で繋がる便利な仕組み「mDNS (Bonjour)」についてご紹介しました。しかし、この自動検出機能が突然機能しなくなることがあります。

ワイヤレスプリンターやAirPlayスピーカーがリストに出てこない…そんな時のために、mDNSが繋がらない原因と、誰でもできる具体的な対処法を解説します。

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🛑 mDNSが繋がらない時に確認したい3つの基本

まず、ネットワークのトラブルシューティングの鉄則である「基本の3ステップ」から試しましょう。

これは最もシンプルかつ、最も効果的な方法です。

対象機器: 接続したい機器（例：プリンター、Apple TV）、パソコン/スマホ（接続元）、そしてルーター（Wi-Fi機器）。
理由: mDNSのキャッシュ情報が古くなっていたり、ネットワークインターフェースが一時的にフリーズしている場合に、再起動でリセットされ、正常に戻ることがよくあります。

接続したい機器（プリンターなど）と、接続元のパソコンやスマホが、本当に同じネットワーク（SSID）に接続されているか確認してください。

パソコンやサーバーに内蔵されているファイアウォール設定が、mDNSの通信をブロックしている場合があります。

基本的な確認をしても改善しない場合は、ルーターやネットワーク自体の設定に問題がある可能性があります。

mDNSは、マルチキャスト通信という「一斉送信」の仕組みを使っています。

原因: 一部のルーターやメッシュWi-Fiシステムでは、ネットワークの負荷軽減のため、このマルチキャスト通信を制限したり、Wi-Fi子機間の通信（クライアント間通信）を意図的に遮断していることがあります。
対処法: ルーターの設定画面（管理画面）に入り、「マルチキャスト転送（Multicast Forwarding）」や「IGMP Snooping」といった設定項目を確認し、無効になっていたら有効にしてみてください。

ネットワークが複雑な場合や、企業ネットワークでは、ネットワークを複数の**サブネット（セグメント）**に分割していることがあります。

原因: mDNSは基本的に同じサブネット内でしか機能しません。ルーターが2台以上あり、それぞれが異なるIPアドレス帯（例：ルーターAが192.168.1.x、ルーターBが192.168.2.x）を割り当てていると、mDNSは通り抜けられません。
対処法:
1. できる限り、すべての機器を同じルーターに接続し、同じサブネットに配置する。
2. 異なるサブネット間でmDNSを機能させたい場合は、ネットワーク機器がmDNSリフレクターまたはmDNSプロキシ機能を持っているか確認し、それを設定する必要があります。（上級者向け）

ルーターを「ブリッジモード（APモード）」で運用している場合でも、有線LANに接続された機器と、Wi-Fiに接続された機器間でmDNSが遮断される設定になっていることがあります。

もし繋がらない機器が一つだけであれば、その機器が原因である可能性が高いです。しかし、複数の機器（プリンターもAirPlayも）が見えない場合は、ルーター/ネットワークの設定に問題がある可能性が高いと判断できます。

状況	考えられる主な原因	試すべき対処法
特定の機器だけ見えない	機器自体の不具合、またはファイアウォール。	機器と接続元の再起動、ファイアウォール設定の確認。
全てのmDNS機器が見えない	ルーターのマルチキャスト設定、またはサブネットの問題。	ルーターの再起動、マルチキャスト設定の確認/有効化。

これらの手順を試すことで、ほとんどのmDNS/Bonjourの接続問題は解決に向かうはずです。