REITの基礎知識

がいの部屋

不動産投資信託(REIT)は、多くの投資家から集めた資金で不動産を購入し、賃貸収入や売却益を投資家に分配する金融商品です。REITに投資する方法として、主に投資信託ETFの2つがあります。


共通のメリット・デメリット

まず、投資信託とETFに共通するREITのメリットとデメリットは以下の通りです。

共通のメリット

  • 少額から投資できる: 現物の不動産投資と異なり、数千円から数万円程度の少額で投資を始められます。
  • 専門家による運用: 不動産の選定や管理、運用は専門家が行うため、手間がかかりません。
  • 高い分配金利回り: 収益の大部分を分配する仕組みのため、他の金融商品に比べて高い利回りが期待できます。
  • 分散投資: 複数の不動産に分散して投資するため、特定の物件の空室リスクなどを低減できます。

共通のデメリット

  • 元本保証がない: 不動産価格や市場環境によって価格が変動し、元本割れのリスクがあります。
  • 自然災害リスク: 地震や火災などの自然災害により、投資対象の不動産が被害を受けるリスクがあります。
  • 投資法人の倒産リスク: 運用している投資法人が倒産したり、上場廃止になったりするリスクがあります。
  • 金利上昇リスク: 金利が上昇すると、運用法人が金融機関に支払う利息が増え、分配金が減少する可能性があります。

投資信託とETFの比較

投資信託とETFは、同じREITを対象としていても、取引の仕組みやコストに違いがあります。

投資信託(REITファンド)

複数のREIT銘柄を組み入れた商品で、証券会社や銀行などで購入できます。

メリット

  • 手軽さ: 金額を指定して購入できるため、少額での積立投資に向いています。
  • 自動再投資: 分配金を自動的に再投資するコースが選択でき、複利効果を期待できます。
  • 幅広い取扱金融機関: 銀行や郵便局など、様々な金融機関で取り扱っています。

デメリット

  • リアルタイムの取引ができない: 注文を出した時点では価格が確定せず、その日の終値(基準価額)で取引されるため、リアルタイムの価格変動に対応できません。
  • コストが割高: ETFに比べて、信託報酬(保有コスト)が割高な傾向にあります。

ETF(上場投資信託)

証券取引所に上場しており、株式と同様に売買できる商品です。

メリット

  • リアルタイム取引: 株式と同じように、取引時間中であればいつでもリアルタイムの価格で売買できます。
  • 低コスト: 投資信託に比べて、信託報酬が低い傾向にあります。
  • 分散効果: 1つのETFを購入するだけで、複数のREITに投資できるため、分散効果が高いです。

デメリット

  • 自動再投資ができない: 分配金を自動で再投資する仕組みはなく、手動で再投資する必要があります。
  • 最低購入金額: 投資信託に比べて、最低購入金額がやや高くなる場合があります。
  • 取引の煩雑さ: リアルタイムで価格が変動するため、取引のタイミングを判断する必要があります。
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