常に電源を入れたままにしている場合の電気代と、節約のために電源プラグを抜くことについてご説明します。
Wi-Fiルーターの電気代はどのくらい?
Wi-Fiルーターの消費電力は、機種や使用状況(データ通信量など)によって異なりますが、一般的には非常に小さいです。多くのルーターは5Wから20W程度の消費電力です。
ここでは、仮に消費電力を10W(=0.01kW)とし、電気料金単価を1kWhあたり30円として計算してみましょう。
- 1時間あたりの電気代: 0.01kW × 1時間 × 30円/kWh = 0.3円
- 1日あたりの電気代: 0.3円/時間 × 24時間 = 7.2円
- 1ヶ月あたりの電気代(30日として計算): 7.2円/日 × 30日 = 約216円
- 1年間あたりの電気代: 7.2円/日 × 365日 = 約2,628円
これはあくまで目安であり、実際の電気代はルーターの機種や契約している電力会社の料金プランによって変動しますが、他の家電製品に比べると非常に安い部類に入ります。月数百円程度と考えて良いでしょう。
使わないときに電源プラグを抜くべき?(節約効果と注意点)
結論から言うと、電気代の節約という観点だけで見れば、プラグを抜くことによる節約効果は限定的です。月数百円の節約にしかならないことが多いです。
さらに、電源プラグを頻繁に抜き差しすることには、いくつかのデメリットや注意点があります。
電源プラグを抜くことのデメリット・注意点:
- インターネットが使えなくなる: 当然ながら、電源を抜いている間はWi-Fiを含むインターネット接続ができなくなります。
- 再起動に時間がかかる: ルーターの電源を入れてから、起動してインターネットに接続できるようになるまで数分かかる場合があります。
- ファームウェアの自動更新ができなくなる: 多くのルーターは、セキュリティの向上や機能改善のために夜間などに自動でファームウェア(ルーターのソフトウェア)の更新を行います。電源が入っていないとこれができず、セキュリティリスクを高める可能性があります。
- 接続が不安定になる可能性(低め): 頻繁な電源オンオフは、ごく稀に回線側の設定に影響を与えたり、ルーター自体の寿命を縮めたりする可能性もゼロではありません(ただし、これは現代の機器ではあまり問題にならないことが多いです)。
- スマート家電などが使えなくなる: Wi-Fiに接続しているスマートスピーカー、防犯カメラ、家電などがオフラインになり、機能しなくなります。
まとめ
Wi-Fiルーターの電気代は、年間を通して見てもそれほど高額ではありません。月に数百円程度の電気代を節約するために、電源を頻繁に抜き差しすると、インターネットが使えなくなる不便さや、セキュリティ更新が滞るなどのデメリットが生じます。
これらの点を踏まえると、特別な理由がない限り、Wi-Fiルーターは基本的に電源を入れっぱなしにしておく方が、利便性や機能性を考えると合理的と言えるでしょう。
他の家電(エアコンや照明など)の方が消費電力が大きいので、もし電気代の節約を考えられているのであれば、そちらの使い方を見直す方が大きな効果が得られる可能性が高いです。