Windows 11を学ぼう④ プロセス管理とタスクマネージャーの見方・活用法

Windows

プロセスとは?

プロセスとは、実行中のプログラムのことです。Wordを起動すれば「Wordのプロセス」が、Chromeを起動すれば「Chromeのプロセス」が生まれます。前回学んだカーネルが、これらをすべて管理しています。

プロセスには3種類あります。

  • アプリプロセス:私たちが直接使うアプリ(Word、Chrome、ゲームなど)が動かすプロセスです。
  • バックグラウンドプロセス:画面には見えないところで動いているプロセスです。ウイルス対策ソフトや、Windowsの自動更新などがこれにあたります。
  • Windowsプロセス:Windowsそのものを動かすために必要なシステムプロセスです。svchost.exeexplorer.exeなどが代表例です。

スレッドとは?

プロセスの中で実際に処理を担う単位がスレッドです。1つのプロセスの中に複数のスレッドが存在できます。

例えばWordというプロセスの中に、「文字を表示するスレッド」「自動保存するスレッド」「スペルチェックするスレッド」などが並行して動いています。これをマルチスレッドと呼びます。

プロセス(例:Word)
  ├── スレッド①:文字の表示
  ├── スレッド②:自動保存
  └── スレッド③:スペルチェック

タスクマネージャーの起動方法

タスクマネージャーは以下の方法で起動できます。

  • Ctrl + Shift + Esc(最速・直接起動)
  • Ctrl + Alt + Delete → 「タスクマネージャー」を選択
  • タスクバーを右クリック → 「タスクマネージャー」

各タブの見方と活用法

「プロセス」タブ

最もよく使うタブです。現在動いているすべてのプロセスとそのリソース使用量が一覧表示されます。

列名 見るべきポイント
CPU そのプロセスのCPU使用率。通常は数%以下。常時高い場合は異常の可能性あり。
メモリ 使用中のRAM量。「メモリ不足」のときは大食いプロセスをここで探す。
ディスク SSD/HDDへの読み書き量。常に100%近い場合はディスクがボトルネック。
ネットワーク 通信量。バックグラウンドで大量通信しているプロセスを発見できる。

応答しなくなったアプリはここで右クリック→「タスクの終了」で強制終了できます。

「パフォーマンス」タブ

PCのハードウェア全体のリアルタイム状態を確認できます。

  • CPU:使用率の推移グラフと、コア数・クロック速度が表示されます。
  • メモリ:全体のRAM容量、使用中の量、使用可能な量が確認できます。「使用可能」が少ないと動作が重くなります。
  • ディスク:読み取り・書き込み速度と使用率が表示されます。
  • GPU:グラフィックスカードの使用率と専用メモリの使用量が確認できます。ゲームやAI処理の負荷を見るときに役立ちます。

「スタートアップ」タブ

Windows起動時に自動的に起動するプログラムの一覧です。

ここに登録されているプログラムが多いほど起動が遅くなります。不要なものを右クリック→「無効化」するだけで起動時間を短縮できます。「スタートアップへの影響」列が「高」になっているものから確認しましょう。ただしセキュリティソフトやドライバー関連は無効化しないよう注意が必要です。

「詳細」タブ

上級者向けの詳細情報が表示されます。プロセスのID(PID)、実行ユーザー、CPU・メモリの詳細な数値などが確認できます。

特に重要なのがPID(プロセスID)です。同じ名前のプロセスが複数ある場合(svchost.exeなど)、PIDで個別に識別できます。


知っておくべき主要なWindowsプロセス

プロセス名 役割 注意点
System カーネル本体が動くプロセス CPU・メモリ使用量は通常ほぼゼロ
svchost.exe Windowsのサービスを束ねる器 複数同時に動くのが正常。右クリック→「サービスへ移動」で中身を確認可能
explorer.exe デスクトップ・エクスプローラーの表示 落ちるとデスクトップが消える。タスクマネージャーから再起動可能
lsass.exe ログイン認証とセキュリティ管理 停止するとシステムが強制再起動。マルウェアがなりすますことがあるため注意
winlogon.exe ログイン画面の表示とセッション管理 Windowsの起動・ログインに不可欠

タスクマネージャーで問題を診断する

PCが重いとき

① プロセスタブを開く
② 「CPU」または「メモリ」でソート(列をクリック)
③ 上位のプロセスを確認
  → 見知らぬプロセスが高負荷 → マルウェアの可能性
  → 正規アプリが高負荷 → そのアプリの問題
  → System/svchost が高負荷 → Windows Updateの処理中の可能性

メモリ不足のとき

① パフォーマンスタブ → メモリで「使用可能」を確認
② プロセスタブ → メモリ列でソート
③ 大量消費プロセスを特定して終了または再起動

起動が遅いとき

① スタートアップタブを開く
② 「スタートアップへの影響」が「高」のものを確認
③ 不要なプログラムを右クリック→「無効化」

まとめ

タスクマネージャー活用チートシート
├── プロセスタブ   → 重いプロセスの特定・強制終了
├── パフォーマンスタブ → CPU/メモリ/GPU/ディスクの状態確認
├── スタートアップタブ → 起動を遅くしているプログラムを無効化
└── 詳細タブ     → PIDで特定プロセスを詳しく調査

タスクマネージャーはWindows 11の「困ったときの万能ツール」です。PCが重い、アプリが固まった、メモリが足りないなど、日常のトラブルのほとんどはここで状況を把握できます。ぜひ Ctrl + Shift + Esc のショートカットを覚えておきましょう。

次回はWindowsのファイルシステムとストレージ管理、またはネットワークの仕組みについて学んでいきます。

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