「同じゲームを同じ設定でプレイできるくらいの性能」というニュアンスで、「GPU性能が同程度」と仮定して比較します。
消費電力の比較
PCの消費電力は、CPU、GPU、マザーボード、メモリ、ストレージ、そしてディスプレイなど、様々なパーツの合計で決まります。特にCPUとGPUは負荷がかかった時の消費電力が大きいです。
- デスクトップパソコン(27インチモニター使用)
- 本体: CPU、GPU、マザーボードなどの合計です。
- アイドル時(何もしていないとき):50W ~ 150W程度
- 高負荷時(ゲームや動画編集など):200W ~ 600W以上(高性能なGPUほど大きくなります)
- 27インチモニター: 30W ~ 80W程度(解像度やリフレッシュレート、パネルの種類によります)
- 合計消費電力:
- アイドル時:80W ~ 230W程度
- 高負荷時:230W ~ 680W以上
- 本体: CPU、GPU、マザーボードなどの合計です。
- ノートパソコン(16インチモニター含む)
- ノートパソコンは各パーツが省電力化されており、ディスプレイも本体に統合されています。
- 本体(ディスプレイ含む):
- アイドル時:20W ~ 50W程度
- 高負荷時(ゲームなど):100W ~ 250W程度(ゲーミングノートPCなどの高性能モデル)
電力消費量の差
上記を比較すると、同じくらいのGPU性能を発揮する場合でも、デスクトップパソコン(本体+モニター)の方がノートパソコンより消費電力は大幅に大きいことがわかります。
- 高負荷時: デスクトップが高負荷時300W~600W以上になるのに対し、ノートパソコンは100W~250W程度と、半分以下になることが多いです。これは、ノートパソコンのGPUやCPUが電力制限をかけられて動作するからです。
- アイドル時: デスクトップは本体+モニターで80W~230W程度ですが、ノートパソコンは20W~50W程度と、こちらも大きく差が開きます。
電気代への換算
電気代は、消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh) で計算されます。
仮に、1時間あたり高負荷な作業を毎日3時間行うとします。電気料金単価を30円/kWhと仮定します。
- デスクトップ(平均400W消費と仮定): 0.4kW × 3時間/日 × 30円/kWh = 36円/日 1ヶ月(30日)あたり:36円 × 30日 = 1080円
- ノートパソコン(平均200W消費と仮定): 0.2kW × 3時間/日 × 30円/kWh = 18円/日 1ヶ月(30日)あたり:18円 × 30日 = 540円
あくまで一例ですが、このように高負荷な作業を長時間行うほど、消費電力の差が電気代の差として現れてきます。
まとめ
「GPUの性能が同じくらい」という条件で比較した場合、デスクトップパソコン(本体+27インチモニター)は、ノートパソコン(16インチモニター含む)と比較して、高負荷時でもアイドル時でも、消費電力はかなり大きくなります。 これは、デスクトップパーツがより多くの電力を消費して性能を出す設計であること、そして独立した大型モニターの電力消費が加わるためです。
したがって、電気代という観点では、同じくらいの性能であればノートパソコンの方が有利と言えます。ただし、実際の消費電力は個々の製品モデルや使用状況によって大きく変動しますので、あくまで一般的な傾向として参考にしてください。